こんにちは。ともまるです。
私は現在、中小企業で人事をしています。
「人事」と一言にいっても、本当にいろんなことを経験させていただきました。
そんな中で、「もし、こんなことがあったら私だったらこうするかなー?」という【自問自答形式】の話をしていきたいと思います。
会社の人事の方や、同じような悩みを持っている方に「こんな方法もあるのか。」というようなヒントになれば幸いです。
質問「シチュエーション」

人事担当であるあなたに、ある社員から相談がありました。
「実は、競合他社から、引き抜きの話があります。今の会社の給与より多く払うから来てくれ、と言われています。正直悩んでいます。」
社長に相談したところ、引き留め策を考えて欲しいと言われました。
社長へアドバイス案を検討してみましょう。
私の「考え・回答」

転職へのハードルが低くなっている今、相談が「ある・なし」は置いといて多くなっているのではないでしょうか。
この内容の事実をおさらいしてみましょう。
・その社員の悩みは給与を多く払うからという内容で悩んでいる
・社長の意思は、引き留め策を考えてほしい
ここでこの事実を踏まえて想像をしてみましょう!
・今給与を上げたところで、将来ずっといてくれるのか?
・その社員の給与を上げたときに、他の社員との整合性はどうつけるのか?
・そもそも、なぜ相談をしてくれたのか?
・相談すると給与があがると思っているのか?
・残りたい理由が他にあるのではないか?
「注意点」
競合他社への転職となると情報漏洩の問題があります。そこは結果としてしっかりリスクヘッジしておきましょう。
法的には競合他社への転職を制限できる法律はありませんが、会社によっては就業規則などで禁止しているところもあります。
今回のケースでの対応について

【重要となるべきポイント】
その該当社員が、会社にとって「どういう社員か?」ということが大きな分かれ目になります。
たとえば、会社の利益や売り上げや経営に関して絶大な影響力をもっているのであれば
賃金アップは止む無しと判断することができます。不平等性をかっても残ってもらいたいという意思があるならです。
もし仮にそこまでではない場合は下記の対応で進めてみます。
当人が、引き抜きの話があったときに悩んでいる理由としては「今より給料を多く払う」という点です。
もし、それだけであればそっと見放すべきと考えます。
給与については、他社と大きな乖離があったとしても容易く上げる理由にはなりません。
そもそも、自社貢献への成果に対して給与をあげるべきです。
引き止め案としては、社長直々に話をしてみるのはどうかと提案します。
2.引き抜きその条件を言われたのに、すぐ行動に移さずよく相談してくれたことにも感謝を伝える。
3.即行動に移さず、相談してくれた理由は何か?質問してみる
4.給与の問題なのであれば、今現状としてはすぐにあげることはできない。と回答する。
ただし、今後については、これまでの功績も含めて評価をしたいとは考えている旨を伝える。
5.社長の思いとして、今後も一緒に仕事をしたいという意思を伝える
「3」の質問の時点で、別の問題であれば一時保留にして回答をしましょう。
そうでない場合は、残念ですが相手の回答を待ちましょう。
まとめ

いかがでしたでしょうか。
今の時代、引き抜きとは言わないまでも友人や近しい人からの誘いで転職を考える人も少なくありません。
なかなか難しいことですが、その社員を責めたり、考えを否定することはやめましょう。
他の社員への影響もゼロではありません。
むずかしい問題ですが、ひとつひとつ紐解いていくことが重要になります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ともまる