【中小企業の人事】「リーダーシップ」と「マネジメント」について

こんにちは。ともまるです。

いま、中小企業で人事のお仕事をさせて頂いています。

企業の発展や成長の課題のひとつには「人財育成」があります。

今日はそんな、人財育成のなかでよく登場する「リーダーシップ」を中心にお話したいと思います。

そもそも「リーダーシップ」とは何なのか?

まずは一度お考えいただきたいのですが、「あなたが思うリーダーって誰ですか?」

どんな人が思い浮かんだでしょうか。

私の場合は、田中角栄や山本五十六、エイブラハム・リンカーン、織田信長などでしょうか。

みなさんもいろんな方が頭をよぎったと思います。

ここでお伝えしたいのは人が思うリーダーは、人それぞれ違うということです。

なのでリーダーの正解はなかなか無いというのが正解なのかもしれません。

とはいっても、それでは話が終わらないので私の思うところをお伝えしていきます。

リーダーシップとは?と、率直に聞かれると困惑してしまいます。

直訳すると、「リーダーの能力」です。

でも、リーダーって何?って疑問もわいてきます。

リーダーは「リードするもの」で、シップは「能力」です。

なので、リードする者の能力って感じになります。

なぜ「リーダー」が必要なのか

素朴な疑問ですが、リーダーってなんで必要なんでしょう。

まずは、その状況から考えてみます。

もし仮に、チームや組織に所属する人が「ひとり」だった場合は、当然ながらリーダーは必要ありません。

リーダーが必要とするシチュエーションは組織やチームに2人以上の複数人が存在するときです。

チームや組織に人が集まると当然ながら、様々な意見が発生してきます。

組織が集まる理由は様々ですが、ある一定の方向に向かって進むチームとしては目的は同じでもその過程での思いや考えは違って当然です。

そんなときにリーダーが必要となるのです。

「リーダー」の役割の本質は何なのか

リーダーの役割は何かということなんですが、これは正直答えがあるようでなかなかむずかしい問題です。

リーダーは、先が見えないことやこれからどうなるかわからないことに対して、進むべき道を判断することが大きな役割だと思っています。

先ほど思いついた私の思ったリーダーも当然未知の決断をされてきました。

ただ、やはりその決断にはアンチも一定数いて、信長さんもリンカーンさんも角栄さんも五十六さんも不本意な最後を迎えています。

そして、もうひとつ大事な役割があります。

それは、夢や希望・志を持つということです。

ワンピースのルフィにしても、スラムダンクのゴリにしてもみんな夢や志を強く持っています。

なぜ必要なのかというと、熱い志や夢を持っていないと賛同する人も集まらないということです。

その夢が非現実的であっても、希望がもてることであれば、そこにかけてみたいところもあると思います。

だからこそリーダーは夢や志を持って、分からぬ何かを判断して突き進むことが大切なのです。

リーダーシップとマネジメント

リーダーシップとよく比較対象される言葉として、「マネジメント」があります。

マネジメントとは、簡単言うとチームア組織の意見をまとめることです。

私の考えでは「リーダーシップ」を発揮するためには、この「マネジメント」が土台になければならないと思います。

なぜなら、船を例に挙げて考えてみます。

目の前に氷山が見えたとして、メンバーの一人は右に行くべきだと主張します。

しかしもう一人のメンバーは、これまでも右に迂回してきたのだから、最終目的地まで遠くなるとして左に行くべきだと主張します。

そうなると、すでにチームの中では意見が割れています。

ここで、必要になってくるのがマネジメントという力です。

「マネジメント」の正体

マネジメントの正体を考えてみましょう。

マネジメントの正体は「圧倒的な力」です。

その圧倒的な力をもって、チームをまとめるのです。

ただ、その「力」には様々な顔があります。

ひとつは「厳しさ」です。

言い方を変えると「恐怖や痛み」です。

この「厳しさ」による力でのマネジメントのメリットは、非常時などの時間が無いときになどに有効です。

いうなれば、「即効性」があるということです。

むしろ、緊急時や非常時にはこのタイプの力でないとまとまるものもまとまらないかもしれません。

先ほどの、船の例で考えてもすぐに舵を取らないと、氷山にぶつかってしまう状態であれば、どんな意見が出ていても、その力でその意見をねじ伏せてリーダーは決断をし行動に移さなければ、船は氷山にぶつかり沈んでしまいます。

そして、歴史を見ても戦争や乱世ではこの「恐怖によるマネジメント」はよく使われていたと思います。

もう一つの力の正体は「優しさ」です。

こちらも言い方を変えると「信頼」などでしょうか。

これの弱点はなんといっても、時間がかかるということです。

時間をかけて実績と信頼を積み上げて相手を信じて信じて信じぬくことでより強固な信頼が生まれます。

「恐怖によるマネジメント」は瞬発力がある反面、長続きはしません。

ですが、「信頼によるマネジメント」は長続きすることができ、組織を運営するうえでは非常に効果が期待できます。

「厳しさ」と「優しさ」どっちがいいのか

結論を言ってしまうと、どちらもです。

どちらの「力」も、よいタイミングでよりよく使い分けることが一番の理想です。

ただ、組織やチームに待ち受ける試練や市場はきっと予想を超えてくると思います。

常に非常事態かもしれません。船であれば、沈んでしまえばいっそ楽かもしれませんがそれは一番望んではいけないことです。

時間をかけれるときに、しっかりと「信頼」を保ち、非常時でも「恐怖よる力」を行使しなくてもよい環境をつくれることが理想かもしれません。

ただ、人は感情の生き物です。

どんなに計画立てても内輪もめがあったり、チームや組織が大きくなればなるほど妬みや恨みで思わぬところで火の手があがったりしてしまいます。

なにが言いたいかと言うと、マネジメントは「生きているもの」であり簡単なことではないということです。

まとめ

リーダーシップの役目は、志をもち、不確実なものごとの判断をすることです。

そして、そのリーダーシップを発揮するためには、マネジメントが必要です。

即効性のある力よりも、時間はかかりますが「信頼」を構築したマネジメントの力であればより強固な組織がつくれると思います。

そして、マネジメントという土台作りができてはじめて「リーダーシップ」が発揮されるのです。

最終目的の「目標に向かっての、決断・判断」とういうところは常に意識していないといけません。

リーダーたるものが、その目的を見失うと周りの士気はきっと下がります。

そうならないように強い志と信頼を兼ね備えたリーダーこそが私が思うリーダーだと考えます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

ともまる