次の1万円札の肖像となる「渋沢栄一」をご存知でしょうか。
この渋沢栄一が成し遂げたことは現代社会の礎を築いたと言っても過言ではありません。

- みずほ銀行
- 東京海上日動火災保険
- 日本郵船
- 東京ガス
- 帝国ホテル
- アサヒビール・サッポロビール
これらの会社の創立に関わり
日本経済を牽引してきました。
そんな渋沢栄一が大事にしてきた考え方を
シンプルに説明していきます。
目次
逆境に立っても人のせいにしてはならない

嫌なことや面倒くさいことがあったら人のせいや、なにかのせいにしたくなることはありません。
渋沢栄一は違います。
嫌なことや苦しいことがあっても「自己の本分」だと覚悟を決めること
その境遇はすべて自分次第。本気で考え本気で努力すればその境遇は自ずと変わってくる。
お金儲けは悪いことや、簡単にお金は稼げないなどマイナスな意見がささやかれていることもありますが
そして、渋沢栄一は道徳とお金というものを一致させることが急務だと言っていました。
- 道徳・・・人として正しいこと(あとで詳しく説明します)
- お金(算盤)・・・この資本主義の時代を豊かに生きるためのありがたいもの
そして、商売で成功するために必要な才能は道徳を基本としたものでなければ長く続かないとも説いていました。
大きな志と小さな志

大きな志を持つには、小さな志との調和が大切です。
大きな志
まず、大きな志を持つために考えること
- 頭を冷やして、自分の長所と短所を比較考察する
- もっとも特異なことで志を決める
- その志をやり遂げる境遇にいるかを深く考慮する
- 一生を貫いてできるという確かな見込みが立てられる
適当に決めてはいけません。
そして、ブームや流行に踊らされてはいけません。「自分の本分」が大事です。
小さな志とは
大きな志からはみ出すことなく
時代の変化とともに常に移り変わっていくもの
常識【智・情・意】 の3つのバランスが大事

人間社会で生きていくためには常識をしっかり持つ必要があります。
そして、その常識とは、智・情・意 の3つが大事なのです。
- 「智(知恵)」世間の考え方を理解すること
- 「情(情愛)」一般的な人情に通じること
- 「意(意思)」感情をコントロールすること
例えば、気持ちが強くても、周りをみずに一人で突っ走って
一般的な人情に通じなければ意味がありません。
ただの頑固者になってしまい、誰もついてこなくなります。
できることをコツコツと継続する力も必要

大きな志や小さな志をしっかり掲げても
日頃どうゆう振る舞いをしているか?が一番大切なことです。
本当の経済活動は
社会のためになる道徳に基づかないと決して長く続くものではありません
そして、その大切なことを知ったり学んでも決して成功にはつながリません
大事なことはそれを失敗しながらもコツコツ信念を持って続けていくことにあるのです。
「ワクワクすること」の強さ

楽しいことはありますか?
楽しい時間はあっという間と言います。
渋沢栄一は何よりも強いのはその「楽しい」という感情にあるのだと言っています。
理解<大好き<楽しい

なかなか難しいことかもしれませんが
ワクワクして熱い真心を持って仕事をすることが大事なのです。
行動を通して自分を磨く
物事を考えていく上で、計画を立てたり考えを巡らせることは大切です。
ですがその一方で、その計画を同時に行動することも大事になります。
”こうすればこうなる”という「理論」と
実際に行動してみて得られる「現実」
この「理論と現実」との調和が大切
行動もせず「頭でっかち」になっては人も仕事も結果もついてこないということです。
信用を得るために「武士道」を貫く

信用とは何なのか。信用は一朝一夕ではなし得ませんが
その信用を得るために大切な考え方をお伝えします。
その考え方は5つあります。
- 「正義」みんなが認めた正しさ
- 「廉直(れんちょく)」心がキレイでまっすぐ
- 「義侠(ぎきょう)」弱気を助ける
- 「敢為(かんい)」困難に負けない
- 「礼譲(れいじょう)」礼儀と譲り合い謙虚な姿勢

判断に迷ったとき、意識すると自ずとすべきことが見えてきます。
この考えを道標にすることも大切なプロセスです。
不安な時期にこそすべきこと

今、日本を含め全世界が新たな脅威を目の前に不安に陥っています。
渋沢栄一は言います。
その不安な時代だからこそ、自分を磨くことが大切
自分を磨くと、家族がまとまり、組織がまとまり、社会がまとまっていくのです。
そしてそれと同時に、大事な道徳を忘れてはいけません。
その道徳とは5つ
- 「仁」物事を健やかに育む
- 「義」みんなのために考える
- 「礼」礼儀を身につける
- 「智」物事の内実を見通す
- 「信」信頼される
この5つの道徳を忘れず、自分を磨くことが未来の自分作りになります。
人事を尽くして天命を待つ

渋沢栄一は言います。
「運命と宿命」意識しようがしまいが物事には天から下されることがある
ただ、それには割合があり
物事の10分の1は変えれない宿る命「宿命」で
残りは、運ぶ命「運命」である。
たとえ事前に定まっていたとしても自分で努力して
その運を開拓しないと、けっしてこれを掴むことができない
そして、その運命に対してこの3つの態度で臨む
- 「恭」礼儀正しくする
- 「敬」うやまうこと
- 「信」信頼すること
なにが起きても、それが良いことでも悪いことでも
3つの態度でその運命に向かって努力することができれば
その運命をコントロールし掴むことができるのです。
「成功」とはけっきょく何なのか?

渋沢栄一は言います。
「成功と失敗は自分の身体に残ったカス」
単に成功したとか、失敗したとかを基準にするのは問題外である。
成功や失敗という価値観から抜け出して
正しい行為の道筋にそって行動をし続けるなら
成功や失敗とはレベルの違う、価値のある生涯を送ることができる
よって、成功とは・・・けっきょく幻なのです。

ものすごく深い言葉です。
成功や失敗という価値観を意識しすぎてはいけないということです。
勉強にも際限がないとも言っています。
日進月歩で毎日を楽しく生きる。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ともまる